富山・いのちの教育研究会

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講演「動物に学ぶいのち」

 平成20年度の総会において、前年度の活動及び決算の報告、承認の後、今年度の全役員再任の件、事業計画案、予算案が提議され、承認を得た。

続いて、本会稲葉茂樹会長の講演が、標記の演題でA4用紙4ページにわたるレジュメに従い下記の概要で行われた。

・動物観を歴史的に考察して、その変遷を眺めると、縄文時代から古代にかけては、自然界の動植物等に精霊が宿ると考え、また、古事記、日本書紀からは神格化された動物を氏族の先祖と考える風習のあったことがうかがえる。

・中世から近世にかけては仏教伝来の影響を受けて、輪廻の思想や、ジャータカ物語にみる慈悲の心や殺生戒の思想が基底にあり、犬、猫、鯨、鹿などの墓を建てて、動物への愛情や信仰、報恩、供養の気持ちをそこに込めた例もある。

・現代では日本人の動物観に乏しさを感じる変化が出てきた。それは都市化、自然との隔たり、科学万能、自己中心の影響があることは否めない。

・いのちについて動物から学べることは多く、人間社会との生理的、心理的つながりは強く、いつの時代までも人の心を打つ実話も残る。

・人間のいのちは多様ないのちに支えられていることに感謝し、食物連鎖の頂点に立ち、大量破壊の文明力を持つ人間がペットや自然界の動物に持つべき責任は大きい。

・今後、地域の力で本会が関わる「いのちの塔」等の事業でいのちを学ぶ環境を整備していくべきであろう。このことは「動物の愛護及び管理に関する法律」の趣旨に添うことでもある。

 以上の概要で講演を聴講して、歴史観に基づき、人間が生きることの意味について考え、動物から基本的なことを学ぶことの必要を痛感した。 (k.Ota記)
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by toyama-inochi | 2008-05-20 15:54 | ~H24_講演の概要

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